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「脳死」ってどんな状態?

投稿者: | 2015年4月30日

脳死とは一体どんな状態なのか?

ニュースで脳死についての話題を見ることが多いです。
テレビ番組で脳死がテーマとなって議論されたり、本や新聞、雑誌などでも頻繁に目にする機会があります。
なんとなく脳が死んでいる状態であることは理解できるのですが、具体的にどんな状態になるとそれが脳死として判断されるのかあまり理解していません。

脳死は自分だけではなく身内の人間が陥ってしまう可能性があり、きちんと考えて置かなければいけない問題だと思います。
家族が脳死になった時にどのように対処をすればいいのか、何が問題となるのかをちゃんと理解しておきたいです。
そのために、脳死とは具体的に何なのか詳しく教えてください。

また、脳死について現在何が問題となっているのかも知りたいです。

脳死についての説明

医療が発達したことによって、人間の体のさまざまな部分の状態をすぐに調べられるようになりました。
特に脳の状態についての研究は進んでいて、たとえば、脳の一部分が死んでしまった状態になると、それをすぐに確認することができます。
人間の脳はさまざまな部位に分かれているため、脳の一部分が死んでしまったとしても、他の部分が生きていれば、人間は生命活動を続けられることがあるのです。

人間の脳は大きく分けると大脳と小脳、脳幹の3つの部分によって構成されています。
大脳とは何かを考えたり、学習したり、感情の働きをつかさどっている部分です。
小脳とは体のバランス感覚を維持するために機能します。

そして、脳の中でも最も大切な部分は脳幹であり、この部分が生命活動をつかさどります。
心臓を運動させたり、呼吸をしたり、物を飲み込むなど重要な機能に深く関わっているのです。
したがって、脳幹が死んでしまうとその人は生命を維持できなくなります。

しかし、逆に考えてみると、大脳や小脳が死んだとしても、脳幹が生きていれば、その人は生命を維持できます。
いわゆる植物状態というのは、脳幹のみが生きている状態を指します。
そのため、話したり自分の体を動かすことはできませんが、心臓を動かして、呼吸をすることは可能です。

ただし、現代の医学では脳幹が死んでしまったとしても、人工呼吸器をつけることで心臓を動かすことができます。
つまり、脳の機能がすべて死んでしまったとしても、生命を維持させられるのです。
けれども、この状態は長くは続かず、やがては人工呼吸器をつけても生きられなくなります。

脳死が人の死であるのかどうかが大きな問題となっています。
脳死の状態で臓器を取り出せば、それによって多くの苦しんでいる人を助けられます。
しかし、脳死を人の死として認めないのであれば、勝手に臓器を取り出すことは倫理的に問題となるでしょう。

たとえば、生前に本人が同意していれば、脳死状態で臓器の提供は行えます。
したがって、今生きている人が脳死について真剣に考えることは重要な問題なのです。