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病院の「たらい回し」はなぜおこる?

投稿者: | 2015年6月28日

病院でのたらい回しはどうしておこるの?

主にテレビのニュースで医療機関での患者のたらい回しについての報道を見ることが多いです。
緊急の患者さんがせっかく病院に運ばれたとしても、そこで対応してもらうことができなくて、別の病院に回されてしまうのはとてもかわいそうだと思います。
医療機関は患者を救うのが本来の目的なのに、どうしてたらい回しという状況が起きてしまうのでしょうか。

たらい回しが起きる原因について詳しく説明してほしいです。
日本の医療において、現在どのような問題が起きていて、それらがどのように影響することによって、たらい回しにつながるのかが知りたいです。
たらい回しはけっして他人ごとではなくて、誰しもが関わってしまう可能性のある重大なことであり、その理由を理解しておきたいです。

たらい回しが起きる理由とは

報道で病院のたらい回しという言葉が使われる時は、多くの場合、病院が患者を受け入れ不能だったり、受け入れ困難な状態を表すために使われます。
たとえば、救急車で患者のもとにかけつけた救急隊員が医療機関に問い合わせをしても、受け入れられないと断られてしまうような事例があります。

注意してほしいのは、日本では慢性的に医師や病院のベッドの数などが不足している事実です。
したがって、病院や医師も本当は患者を受け入れたいのに、しかたなく断っているケースがほとんどです。
これを考慮せずに、あたかも病院や医師が悪者であるかのように報道されることがありますが、勘違いしないでください。

たらい回しが起きる原因として、医療制度の不備や医療費削減の問題があります。
これらのシステム的な問題を解決することが重要であり、たらい回しという表現を安易に使うのはやめましょう。
また、たらい回しといわれますが、実際に患者の身柄があちこちに移動するわけではなくて、救急隊員が問い合わせても断られるケースが続くことが実際に起きていることです。

総務省が全国で調査したところ、たらい回しの原因としては、処置困難が2割から4割程度であり、ベッド満床が2割、手術中や患者への対応中が2割、専門外が1割、医師不在が1割以下となっています。
救急患者は増加している傾向にあるのですが、それを受け入れる体制が整っていません。
また、医療機関にとっては救急医療に対応してしまうと訴訟のリスクが高まってしまうため、敬遠しているところが多いです。

このような状況を改善するためには個々の医師や病院が工夫をしてもどうしようもありません。
国や地方が主導になって、根本的に状況を改善することが求められています。
また、患者の方も安易に病院側を批判するのではなくて、一緒に問題を解決していこうという意識を持つことが大切です。